アルバイトから社員、そして独立へ。 固定概念を覆したカンテラシステム【株式会社大地】

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—株式会社大地は、極めて異質な企業です。1987年に上水道、下水道の設計業務を主として設立。1997年にリフォーム部門を立ち上げ、その3年後には、当時焼肉業界で勢いのあった「牛角西院店(京都)」を出店し、外食事業に参入しました。

このシフトチェンジが功を奏し、2002年に「土間土間高槻店(大阪)」を出店させた後、確実に店舗数を増やします。東京に進出した2008年以降は、海外進出や新業態のオープンなどを精力的に実施。今もなお成長を遂げています。

人手不足が叫ばれる飲食業界ですが、同社は8年ほど前から新卒、中途採用をストップ。「それでも人で困ったことはない」と神田俊勝取締役は話します。その秘密は、一体何なのでしょうか。

神田 俊勝 氏
取締役
1979年生まれ。滋賀県出身。大学卒業後、ハウスメーカーへの内定を入社直前で断る。2001年、株式会社大地に中途入社。入社して2ヶ月後には同社の牛角1号店である西院店の店長に就任した。その後、土間土間梅田お初天神店の店長となり、売り上げ日本一を記録。2005年まで現場に携わった。30歳手前で取締役に就任。現在は店長教育、立地開発、出店戦略などを手掛けている。

なぜ、飲食業界に進んだのですか?

神田
元々、実家が食堂なんです。親の背中を見て育って、京都で飲食のアルバイトも経験しました。何となく就活して何となく就職先が決まったのですが、「これは違う」と。やっぱりサービス業が好きで、飲食店をやりたくて、やるなら店長になりたいと思ったんです。

当時、「牛角」はおしゃれな焼肉屋として、他とは違うサービスを提供していました。成長が見込めると感じて、「牛角の店長」を目指しました。正直、牛角の店長になれるなら会社はどこでも良かったんです(笑)。

 

その頃の御社は飲食業に参入したばかり。大変だったのでは?

神田
そうですね。2001年の6月に入社して、8月には牛角西院店の店長になりました。この頃の店の問題点は、アルバイトスタッフが仕事に対して不満をもっていたことです。これは店長がしっかりしなければいけないと感じました。店長とアルバイトが、一緒になって店づくりをしていく方針にしたのです。

仕事を通してコミュニケーションをとり、家族のように接しました。テーマパークの元スタッフに、チームビルディングのノウハウも学びました。店には20人ほどのアルバイトがいましたが、彼ら彼女らを中心として、仕事を「楽しい」と思ってもらうことに注力したのです。

なるほど。具体的にはどんなことをされたのですか?

神田
まず、月一度のミーティングに参加してもらいました。ここで一緒になって店づくりを考えてもらうようにしたのです。ビラ配り、ポスティングも一緒にやりました。

こうすることで、個人個人が本当に成長していくのを感じたのです。入れ替わりが激しいとされる飲食業のアルバイトスタッフですが、店長がしっかりしていればスタッフは辞めない。そこには、皆でお店を盛り上げていこうという風土があるからです。

そして、気付いたのは「アルバイトの成長が会社の成長に繋がる」ということでした。

御社は人材に困っていないそうですが。

神田
はい。8年ほど前から新卒、中途採用はせず、全てアルバイトスタッフからの社員登用。毎年15人ほどが社員になっています。

今の時代、ほとんどの学生が飲食店でアルバイトを経験します。でも、その大半の就職先は飲食業以外に進みます。それは勿体無いと思いました。とはいえ、まだ「学生時代にバイトしていた店で、そのまま社員になることは良くない」という風習もあります。弊社も、アルバイトが社員に上がってこないという時期がありました。

そこで出来上がった仕組みが「大地カンテラ」です。カンテラとは、スペインサッカーチームの下部組織のこと。そこで人を育成して、世界レベルのプレイヤーに羽ばかせる為の組織です。

まず、会社の幹部がアルバイトと深く関わるようにしました。様々なアルバイト向けの研修や夏のリーダー向けのカンテラ合宿、秋の300人集うフットサル大会など、様々なイベントに参加してもらいます。また、自分で考えた創作料理を披露する「H−1グランプリ(秘密のメニュー)」も企画しています。こうして毎月のようにアルバイトと社員が関わりをもち、年度末の3月には集大成となる店舗プレゼンテーション「カンテラ祭」を行うのです。

そうやってチームとして成長して、この会社を好きになった人が社員になってくれます。求人コストをかけず、社員に還元する。これで人手不足は解消しているんです。

飲食店で働くことの常識を覆す学校のようですね。

神田
そうですね。たとえ卒業して別々の道に進んでも、関係が続く「強いチーム」のままです。当然、ここで成長して社員になって、独立を目指す人も大歓迎です。弊社の理念は「夢獲得企業」。会社を大いに利用して、成長してもらいたいという考えです。だから、「会社の為に働かなくて良い、自分の為に仕事をしてほしい」と伝えています。

私が一緒に働きたいのは「誠実で謙虚な人」です。一生懸命やっているけれどなかなかスポットライトが当たらない人。こういう人を大切にすると、伸びると思っています。

現在、弊社は社員が約70人。アルバイトはその10倍ほどです。今後はFCの土間土間事業の展開とオリジナル業態の『肉』『鶏』『イタリアン』の3つを柱とした事業を関西と首都圏を中心にさらに発展させていきたいと考えております。

また、飲食業のみならず、生活スタイルを提案する旅行業やブライダル業や旅館業も動き出しています。そんな中でアルバイトが様々な選択肢の上で成長していってほしいと願っています。

大地グループは日本一アルバイトが成長し、日本一アルバイトが輝く会社を目指します。

運営企業

王佐の才を運営するエフジョブは、飲食業界をもっと良くしたいという想いを持った企業様・転職希望者様を支援させて頂いております。ご興味ある方は下記よりご相談下さい。
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